ピロリ菌に感染していても健康な状態であれば 特に問題ありません。 しかし、胃の中の攻撃因子と防御因子の均衡が崩れた時に胃炎や潰瘍といった病気になります。 この均衡を崩す原因が ピロリ菌にあるといわれています。

今現在、ヘリコバクター・ピロリの感染によって発症する可能性が高いとされている病気に以下のものがあります。

• 慢性胃炎
• 急性胃炎
• 胃潰瘍
• 十二指腸潰瘍
• 胃がん
• MALTリンパ腫

慢性胃炎と十二指腸潰瘍はピロリ菌が原因！？

特に慢性胃炎と十二指腸潰瘍は、ピロリ菌が関与している可能性が高いと言われています。

ピロリ菌に感染し体調を崩したりすると、攻撃因子優勢になり胃壁が傷つき急性胃炎を起こします。 これが数年続き、慢性的に胃壁が傷ついた状態になることで 慢性胃炎を起こすと言われています。

さらにこの慢性胃炎の状態が続くと胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こす可能性が高くなります。 また、慢性胃炎が進み、ひどい状態になると胃がんができやすい胃壁になるという メカニズムです。

完全解明はされていませんが、おそらくこういうメカニズムで病気が発症しているであろうというのが、 最近の研究でわかったことです。

消化器系以外の病気との関連性

胃や十二指腸潰瘍以外にもピロリ菌が原因であろうとされている病気もあります。

• 特発性血小板減少性紫斑病
• 小児の鉄欠乏性貧血
• 慢性蕁麻疹

これらの疾患は、ピロリ菌を除菌すると改善効果があることが判明しています。